コール・テモテ(ファミリーフォーカスジャパン)
リーダーの皆さんへ
皆さんが指導してくださる、ストレスとチャレンジを中心とするキャンプは、決して新しいアイディアではありません。聖書を通して見えることは、神の偉大なしもべたちの殆どが荒野でこのような厳しい体験によって訓練されて来たということです。歴史のあらゆる時代で同じことが見えます。しかし、20世紀の非常に楽な暮らしの中で、この貴重な経験は、少なくとも先進国では、無くなってしまっています。現在において、イエス・キリストの教会の中にしっかり立って、ダイナミックなリーダーシップをとってくれる様な人間を育てていこうとするのがこのプログラムです。
そういう訳で、このプログラムの全部は聖書に基づいていなければならないことを常に頭に入れてください。最終的な目標とは良いキャンプを行なうことではなく、イエス・キリストの弟子をつくり、神の教会を建て上げることです。その目標に達するためには、リーダーの一人一人が完全に聖書に依存するものでなければなりません。私たちは働きますが、収穫と栄光は神のものです。
1980年11月20日
1.リーダーの資格
ウイルダネスプログラムの成功は、大きくリーダーの質によることです。良いリーダーとして、どうしても必要な資格のリストが下にあります。自分がその資格を持っているかどうか、リストを見て考えてください。足りない面があれば、実際にリーダーの働きをする前に、欠けているところを直すようにします。
<霊的資格>
1)自分はイエス・キリストが御子なる神であり、信じる者に罪の赦しと永遠の命を与えるために、この世に来て、死に、甦り、昇天されたことを信じる。
2)自分は、生活の全ての面において、イエス・キリストを主として従うことに献身している。
3)自分は、聖書的な教会に毎週出席し、その教会のメンバーとして奉仕をしている。
4)自分は、聖書の読書としのりを含む、個人礼拝の時を毎日持っている。
5)自分は、福音を伝え、キリストの弟子をつくろうと努力している。
6)自分は、聖書研究やディスカッションの準備や指導ができ、ディボーションの内容を計画することが出きる。
7)自分の主な短所と長所を認識している。
8)自分は、ウイルダネス教育の聖書的根拠をよく理解している。
<個人的資格>
1)自分は、ウイルダネスプログラムの経験者である。
2)自分は、教育の手段としての「ストレス」をよく理解してる。
3)自分は、「非指導的」スタイルのリーダーシップをよく理解している。
4)自分は、良いカウンセラーとして、上手に相手に聞いてあげ質問する能力を持っている。
5)自分は、「教育的瞬間」の使い方をよく理解している。
6)自分は、ウイルダネス教育の目標と過程を良く理解している。
7)自分は、キャンパー自身の体験の評価を助け、その評価に基づいた成長ができるように助けることが出来る。
<技術的資格>
次の技術は、自分も出来、また教えることが出来なければならない。
1)高度な応急手当と健康管理
2)遭難救助
3)水泳と水中救助
4)コースの計画作り
5)磁石と地図の使い方
6)火作り
7)ウイルダネス炊事
8)ファイシートの建て方、避難所の作り方
9)道具の手入れ
10)安全な基本的ロック・クライミングと垂直下降
11)キャンプ生態学(トイレ、ゴミ、植物を大切にすること、等)
12)自然に関する専門知識の養い、自然を通して霊的な真理を教えること等
2.ウイルダネス教育の聖書的根拠
ウイルダネス教育そのものを目的と考えてはいけません。むしろそれは、神に相応しい性格に至る一つの手段です。しかし、ウイルダネス教育は、はっきりとした聖書的先例があり、りーだーとしてこれを良く学ぶ必要があります。それは、ウイルダネスの経験が霊的な成長をもたらすのに、どの様に神に用いられているかを理解することが大切です。
下の聖句を学びながら、次の質問に答えてみてください。
1)神様がウイルダネスの経験を与えた聖書の人物は、どんな人柄をもった人間でしたか?その経験の前の彼らの霊的状態はどうでしたか?
2)彼らが置かれた荒野のユニークな特徴は何でしたか?どうして、そこは、訓練に適した場所でしたか?彼らは、どんな苦難に遭いましたか?
3)神様は、このような経験を通してどんな目的を果たそうとしていましたか?
4)荒野で訓練された人々において、どんな結果が見られますか?
5)自分は、どんな「ウイルダネス経験」(特別な成長体験)を通ってきましたか?その結果は?どんな面において、更に成長する必要を感じていますか?
6)聖書の荒野体験になるべく近いウイルダネスプログラムを計画したいとするなら、どんな要素を含みますか?
−聖句−
1)モーセとイスラエルの民
(1)出エジプト記2:11〜4:31
(2)出エジプト記16:1〜17:8、17:19、32:1〜33:6
(3)民数記11章〜14章
(4)申命記1章から4章
(5)申命記8:1〜6
2)ダビデ
(1)Tサムエル記17:12〜58
(2)Tサムエル記22章〜24章
3)エリヤ
(1)T列王記19章
4)バプテスマのヨハネ
(1)マタイ3:1〜12
(2)マルコ1:1〜8
(3)ルカ3:1〜20
(4)ヨハネ1:18〜34
5)イエスと弟子たち
(1)マタイ4:1〜11、14:23
(2)マルコ1:12〜13、32〜38、6:46
(3)ルカ4:1〜14、4:42、6:12〜19、9:1〜6、10、28〜36、10:1〜10、17〜24
6)パウロ
(1)Uコリント11:16〜12:10
*アブラハム、ヤコブ、ヨセフ、ペテロとヨハネの人生も見てください。
3.各分野の訓練の聖書的根拠
リーダーや、キャンパーグループの性格や自然の状況等によって、色々なプログラムに色々な聖書的なテーマがになってきます。しかし、どのプログラムにしても、中心となる目的は変わりません。リーダーは、いつもその目的を頭に入れて計画、又指導していかなければなりません。
1)キャンパーにこの世での苦難と試練の意味を理解させ、難しい境遇におかれた時に負けない信仰をどう築きあげることが出来るかを教える。
2)小グループを使ってキリストの体としての愛、分かち合い、協力、一致などの本当の意味を教え、互いの長所や短所を受け入れ、更に認めることを教える。
3)創造者としての神様を礼拝することが出来るように分からせ、神の証しをする、自然の創造物の管理。
4)キャンパーとリーダーのリーダーシップの能力を養う。
−注意−
*リーダーは、全ての訓練をなるべく御言葉に結びつけるようにしなければなりません。御言葉の権威が伴わない訓練は、すぐに神様の目標から離れてしまいます。聖霊は、御言葉を通して一番力強く働くことが多いのです。
*以下の聖句のリストをもっとよくする為に、リーダーは自分の学びから付け足すことが重要です。
次の聖句は上記の1)〜4)との課題に関係するものです。
−聖句−
1)苦難と難しい境遇
(1)ヨブ記2章3章
(2)ローマ5:3〜5、8:17〜28
(3)Uコリント4:16〜18、11:23〜12:10
(4)ピリピ4:11〜13
(5)Tテモテ6:6〜8
(6)Uテモテ2:8〜13
(7)ヘブル12:1〜13
(8)ヤコブ1:2〜4、12
(9)Tペテロ1:6〜9、4:1〜2、5:8〜10
2)キリストの体の愛
(1)マタイ20:25〜28
(2)ヨハネ13:3〜16
(3)ローマ12章
(4)Tコリント12章〜14章
(5)エペソ4:11〜16
(6)ピリピ2:1〜11
(7)コロサイ3:1〜17
(8)Tペテロ4:8〜11
(9)Tヨハネ4:7〜21
(10)伝道者の書4:9〜12
3)創造者としての神の創造物の管理
(1)創世記1:26〜2:15
(2)詩篇19、97:6、104、147、148
(3)イザヤ書41:17〜20、42:5〜9、44:24〜26、45:12、18〜19、48:12〜14、55:8〜13、66:1〜2
(4)ローマ1:18〜25、8:19〜22
4)リーダーシップ
(1)マタイ18:15〜17、20:20〜28。Tテモテ3:1〜13、4:12、15、16
(2)使徒の働き20:17〜35。Uテモテ1:7、2:1〜6、22〜26
(3)Tコリント3章、4章。Tペテロ5:1〜4
(4)ピリピ2:5〜11。ヨシュア記1:1〜9
5)コミュニケーション
(1)詩篇14、119:171〜172
(2)箴言2:1〜6。4:23〜24。6:12。10:10〜14、18〜21、31〜32。11:9、11〜13。12:6、13〜14、16〜19、
12:22〜23、25。13:2〜3。14:3、5、25、33。15:1〜2、4、7、14、18、20、23、26、28。16:1、21〜24、27
32。17:4、7、9、20、27〜28。18:2、4、6〜8、15、20。19:1。20:5、15、19。21:25.22:17〜21。23:9。
24:20、28。25:8〜9、11、15、23。26:20、28。27:2、5、9。28:23。30:5、6、14。31:26。
(3)伝道者の書5:2
(4)マタイ12:36
(5)エペソ4:29
(6)コロサイ3:8、16。4:6
(7)Tテモテ1:12。2:8、11。4:12
(8)Uテモテ2:14〜16。4:2
(9)ヤコブ1:19〜26.3:1〜12
(10)Tペテロ3:4、9、10。4:11
6)断食
(1)出エジプト記34:28
(2)申命記8:2〜14。9:9
(3)Tサムエル7:6。20:11〜12
(4)T列王記19:8
(5)エズラ8:23
(6)ネヘミヤ9:1〜2
(7)詩篇69:10
(8)イザヤ58:6
(9)エレミヤ36:6
(10)ダニエル9:2〜22.10:3
(11)ヨエル2:12、15
(12)ヨナ3:5、10
(13)ゼカリヤ7:5
(14)マタイ4:2。6:1〜18。9:15
(15)使徒9:9。13:2〜3
(16)Tコリント6:13〜20。7:3〜5。9:27
(17)Uコリント6:8。11:27
(18)ピリピ4:11〜12
(19)コロサイ2:20〜23
7)神へのほめたたえ
-ほめたたえた人- −天において−
(1)出エジプト記15章 (1)ネヘミヤ9:6
(2)マタイ20:30 (2)ヨブ38:7
(3)ルカ1:46〜75 (3)ルカ2:3
(4)ルカ2:20 (4)ルカ15:10
(5)ルカ17:15 (5)黙示録4:8〜11
(6)ルカ19:37 (6)黙示録5:7〜14
(7)ルカ25:52〜53 (7)黙示録7:9〜12
(8)使徒2:46〜47 (8)黙示録11:16
(9)使徒4:24 (9)黙示録14:2〜3
(10)使徒16:25 (10)黙示録15:3〜4
(11)黙示録19:1〜7
4.目標を中心とした計画
時計に頼るような毎日のスケジュールと決まった建物や設備が無いために、ウイルダネスキャンプは、乱雑な、効果が無いプログラムになりやすいです。このような混乱を避け、各リーダーとキャンパーが本当の意味で恵まれ、又満たされることを保障するために、プログラムは、はっきり決められた目標がなければなりません。
1)目標は、次の特質をもたなければなりません。
(1)霊的
プログラムの中心にある目標はキャンパーの霊的必要を満たすものでなければなりません。
(2)達することが出来る
「未信者キャンパーが皆救われるように。」と、いう目標は達することができないかもしれません。達することができないかもし れません。達することが出来る目標の例として、「各キャンパーに福音を個人的に語る。」
(3)具体的
後で目標に達したかどうかをはっきりと評価出来るタイプでなければなりません。「各キャンパーが神様がもっと良く知ること。」 は、あまりにも曖昧です。下に例が書いてあります。
例) ・キャンパーに磁石と地図の使い方を教える。
・グループ全員が、話の聞き方の良い原則を発見するようにする。
・各キャンパーに自分の賜物の一つを発見させる。
2)目標の種類
(1)中心的な目標
< 1)キャンパーにこの世での苦難と試練の意味を理解させ、難しい境遇におかれた時に負けない信仰をどう築きあげることが出来るかを教える。2)小グループを使ってキリストの体としての愛、分かち合い、協力、一致などの本当の意味を教え、互いの長所や短所を受け入れ、更に認めることを教える。3)創造者としての神様を礼拝することが出来るように分からせ、神の証しをする、自然の創造物の管理。4)キャンパーとリーダーのリーダーシップの能力を養う。>この目標、プラス1つの主なテーマ、または主題がこれに含まれます。その他の大きな目標も出てくるかもしれません。
例) ・キャンプ・リーダーを訓練する
・神様をほめたたえる事を習う
・もっと良いコミュニケーションを習う
(2)小さな目標
例) ・食べられる植物を研究する
・新しい場所、地域に行く
・毎晩シートを違う形で張る
(3)リーダーの毎日の目標
例) ・今日、誰々さんを深く知ろうとする
・今日、人を考えさせるための良い質問を3つ考え出す
・今日、個人的に各キャンパーを励ます
(4)キャンパーの毎日の目標
キャンパーが、プログラムの最中と後のための自分の毎日の目標を立てることも、リーダーがプログラムの最中と後のための自分の毎日の目標を立てることも、キャンパーは助けなければなりません。
例) ・今日、歩いている間、列の最後になって、遅れないように頑張る
・一度、雨の中で火をたく
・家に帰っても一日30分必ず聖書を読む
*キャンパーがキャンプの最中の自分の経験から最善の学びと成長を得るため、リーダーは、プログラムの前に、主な目標を説明することが大切です。
3)計画作り(目標中心の活動、アクティビティー)
プログラムの目標に達す為、色々なアクティビティーが計画されなければなりません。各目標に、一番適したアクティビティーを書き出して、プログラムを組み立てることが大切です。キャンパーの霊的、個人的、心情的、肉体的など必要も書き出してみてください。
| * | キャンパーの必要 | キャンプの目標 | キャンプのアクティビティー |
| 霊的 | クリスチャンになる 自己訓練を習う 静思の時を持つ 等 |
創造者の神を知る 愛と協力を習う 苦しみに耐えることを知る 等 |
静思の時(ミニ・ソロ) ヤブコキ 自然からの学び フループ問題解決 等 |
| 個人的 | 愛される(友人を作る) 成功を体験する 励まされる 等 |
コミュニケーションを良くする 自己発見する チャレンジを受ける |
夜のディスカッション 岩登り 川くだり 日記 等 |
| 肉体的 | 食べる 眠る 体を暖める 等 |
野外技術を覚える 肉体的なチャレンジを受ける 等 |
料理 オリエンテーション 遭難救助 等 |
*どの活動(アクティビティー)がどの必要、目標に達するのに役立ちますか?
例)
<目標> <アクティビティー>
自己発見・ ・日記をつける
・ヤブコキ
・岩登り
・ソロ(単独キャンプ)
・その他
5.教育手段としてのストレス(又は、緊張感)
ストレスが効果的な教育手段であることは、教育学者たちが、はっきりと証明しています。下のグラフを見れば、学習、又は教育が起きる為に、ストレスがどれだけ必要であるかがわかります。(グラフの数字は、専断です。)
<教育効果>
<ストレス>
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
(縦に数字が入れられなかったが、A点のところが1、B点のところが3.4ぐらい、C点が6あたり、D点が1.8ぐらい)
・点A(90ぐらいの所)では、ストレスも少なければ教育効果も非常に低い。
・点B(320ぐらいのところ)と点C(410ぐらい)の間でストレスが増すにつれて教育的効果がピークになります。
・点D(450ぐらいのところ)では、ストレスが多すぎたために教育的効果がなくなり、パニックまたは絶望が現れます。
ウイルダネス・プログラムでは、高度なストレスをなるべく続ける必要があります(ただし点Bと点Cの間で)。これはヤブコキ、夜間ハイク、雨や寒さ、少ない食料、対人関係の問題、ロッククライミング、時計やお金を持たない事などによって行なわれます。
しかし、リーダーはグループメンバーが、パニックか絶望のコンディションに落ちていないように(点D)、いつも一人一人を見つめていることが大切なのです。
(1993年5月 JCCA・Camp Gaide Bookに掲載されたものです。)
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